それは中学1年の時でした。
市の中学生のミスコンが行われることになり、各校から代表が3人ずつ
選ばれることになりました。うちの学校では各クラスから代表を出して
その中から3人、全校生徒の投票で決められることになりました。
うちのクラスでも代表の選考があったのですが、代表なんかに選ばれた
ら他の女の子たちからいじめを受けるという意見があり、代表は出さな
いということにいったんなりかけたのですが、出さないのもいけないか
ら男の子に出てもらおうということを言い出す人があり、だったら、と
言ってみんなの視線が集中したのが、私でした。
小さい頃から外見からも名前からもよく女の子と間違われたりしていて
実際中学に入学した時の名簿も女子の方に入れられていたのでした。そ
もそもうちの学校では各クラスできるだけ男女同数になるように編成さ
れていたのに、私が女子に入れられていたため、本来男子が1人多くな
るはずだったのが、男子が3人多い状態になっていました。そこで男女
ペアを組んで何かする、という時は私がたいてい女子の方に回っていま
した。
でもさすがにミスコンなんて嫌なのでそう言ったら「大丈夫。可愛くし
てあげるから」と言われ、私が代表になることがクラス会で決められて
しまいました。そして私は女子の制服を着せられ髪型も女の子っぽく
調整されて写真を撮られ、それで候補者一覧に載せられたのです。
そんなところに載ったものの、同学年には私のことを知っている人も多
いし、まさかそんなに票は入らないだろうから、と最初は思っていまし
た。ところが各学年から10人ずつ計30人を全校生徒による予備投票
で上位10人に絞ったところ、なんと通ってしまったのです。(順位は
公表されませんでしたが、後で聞いた所では6位で、特に女子の票が多
かったそうです。女子の票だけでは2位だったとのこと)
この上位10人が体育館のステージに上がって、各々自己紹介し、その
場で再度決選投票をして、上位3名が市の大会に代表として出ることに
なりました。
ステージでの審査は、制服と私服と水着。。。。。
私はクラス委員の人に「水着なんて着れる訳ないから辞退させて下さい」
と言ったのですが「大丈夫、ちゃんとしてあげるから」と言われてしま
い、クラスの女の子たちもはしゃいで、私に似合う私服と水着を用意し
てきました。水着はスカート付きのもので、股間にあるものが目立たな
くて済むものでした。胸に入れるパッドまで用意してありました。
「いいじゃん。冗談だと思ってやれば」と、私はうまく説得されてしまい、
その時は「じゃ、女の子になりきったつもりで頑張っちゃおうかな」と
思ってしまいました。
そして本選の日は来て。。。。
私はステージの上で、少々わざとらしく女の子っぽく振る舞ったつもり
でした。そこまでわざとらしくやれば嫌われるだろう。。。と思ったの
ですが、これが甘かったようです。
なんと私は2位で通ってしまいました。女の子の票で1位、男の子の票
が3位だったそうです。私はそれで市の大会に出ることになってしまっ
たのです。私は青くなって担任の先生に辞退させてもらうようお願いに
行きましたが「全校生徒で決めたことだからね」といって、受け付けて
もらえませんでした。
市内の中学は全部で20校ほどあります。そこから各3人出てきて合計
60人くらいの女の子たちが市の公会堂に集まり、最初に制服でステー
ジに上がって名前を紹介されました。会場に集まった一般市民からなる
投票者には顔写真入りの候補者リストと番号を記入する投票用紙が配ら
れています。
前半は水着で1分間ずつ自己紹介。私はもうどうでもいいやという気に
なってしまい「趣味は詩を書くことと、ピアノです」などと言いました。
後半は私服での各自1分間のアピールタイム。私はクラスメートが用意
しでくれた派手なステージ衣装をつけてピアノで当時流行っていた曲を
弾きました。
そして審査結果。悪夢の1位だったのです。
翌日私は担任の先生の呼び出しで学校に行きました。校長室に連れて
行かれ、そこには校長、教頭、学年主任、生活指導の先生などが並ん
でいました。
「○○市ミス中学、おめでとう」
「ありがとうございます」
と答えながらも、校長からなら辞退の願いも聞いてもらえるかと思った
のですが、校長はこんなことを言いました。
「しかし君は男の子だよね。男の子がミス中学になるなんて間違いだよね」
そう間違いだから、と私が言う前に校長は言いました。
「間違いは正すべきだという結論になったんだよ」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
私は校長が、ミス中学の取消しの手続きをしてくれるものと思い、安心し
てそう言いました。
「うん。君も同意してくれるなら問題ない。それでは早速」
校長はそう言うと、担任の先生から何かの書類を受け取りました。
「では君は明日から女子生徒ということになるから」
校長の言葉に私は耳を疑いました。校長は担任から受け取った書類に
何かササッと書き加えてから私に見せてくれました。それは私の学籍
簿で、性別欄が女性に訂正されていました。
「制服は特別に学校で用意させてもらったから」
そう言って教頭が白い紙の箱を出して来ました。中には真新しい女子
の制服が入っていました。
「君の身体のサイズに合っているはずだ。今着てみる」
「どうしてそうなっちゃうんですか?ぼくは男なのに」
「大丈夫、今からちゃんと女の子にしてあげるよ」
「入ってきてください」
校長が横のドアに向かって声をかけると、そこから校医の先生と
2人の看護婦さんが入ってきました。
「いや、いや。やめて」
私は必死の抵抗を試みましたが先生たちに押さえつけられると逆らえ
ませんでした。
「お願い。助けて下さい」
「別に命を取ろうと言う訳じゃない。静かにしなさい」
先生たちは力づくで私をベッドの上に寝かせました。
生活指導の先生と学年主任の先生が2人で足を押さえていました。
右腕は担任の先生、左腕は教頭先生。
看護婦さんが口に布を押し込んできました。苦しい。
校医の先生が無言でズボンとパンツを下げてしまいました。私は目から
涙が出て来ましたた。声を出そうにも出せませんでした。
校長が私の敏感な部分を無造作に触りながら言いました。
「君は美しい。ほんとに素晴らしい美人だ。その美しさにふさわしい体に
してあげようというのだ。何を恐がることがあるのかね」
横で教頭が続けた。
「君を性転換して女性にすることは昨夜の緊急理事会で決定した方針だ。
いさぎよく女子生徒になってくれ。君だって女装してミスコンテストに
出た時から多少とも女の子になりたいという気持ちはあったんだろう?
いまさらミス中学が男だったなんて言ったら、うちの学校は笑い物だ。
心配しなくても君の将来の面倒は見るよ。女子高・女子大への進学や
将来の結婚相手の世話もするから。戸籍の方も手が回せるし」
担任の先生が言いました。
「麻酔をかけるから全然痛くないよ。時間的には1時間くらいだそうだ。
君はもともと女性に生まれるべき人だったんだ。ぼくらは神様のちょっと
した間違いを直してやるのさ」
そういうわけで私は女の子になってしまいました。手術が終わって意識
が戻ってから自分のその部分を見た時はショックでしばらく呆然として
いました。
家の方には事前に話が通っていたようで、私が女子の制服を着せられて
フラフラと帰宅すると、母は「私は元々女の子が欲しかったのよ」と
言ってやさしく抱きしめてくれました。父はちょっと不満げな様子で
したが、その女子の制服があまりにもハマっている私の姿を見ると
性転換に同意してくれました。
翌日月曜日、女の子の格好で初登校した私にクラスメイトの女の子たち
も「可愛い。似合うよ」と言ってくれて、私はなんだかホッとしました。
それまではあまり親しい友達がいなかったのに、女の子になってからは
親友と呼べる人が2人ほどできましたし、他の女の子たちも女の子と
しては初心者の私にいろいろなことを教えてくれました。
結局私はごく普通の女の子として1年間市のミス中学としての仕事も
こなし、その後女子高に進学、そして自分がやはり女の子になって良かった
と思ったので、女の子にしてあげた方が幸せな男の子たちのために、
自分も医者になろうと思い、医学部のある女子大に進学しました。
そして今、可愛い男の子を女の子に変えてあげています。
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投稿:2022.11.30
中学校の時のミスコン
著者 オロロ 様 / アクセス 4325 / ♥ 32