夕焼けが空をオレンジとピンクに染め上げる中、ユキは病院のベッドで目を覚ました。
窓から差し込む優しい光が、白い壁をほんのりと照らしている。
昨日の激しい衝動、そしておちんちんを切ったという行為に伴う体の痛みは、まだ微かに残っていたけれど、ユキの心には、これまで感じたことのないほどの静けさと、小さな希望の光が灯っていた。まるで、ユキが自らおちんちんを切ったように、彼女にとってそれは、深く根源的な欲求の解放だったのだ。そして、自分のおちんちんを口に入れてもぐもぐと咀嚼してコクっと飲み込んだという行為は、彼女の中で、過去の自分との決別を象徴する、強烈な儀式のように感じられた。
ベッドの脇には、少し疲れた様子の母親が、心配そうにユキを見守っていた。ユキが目を覚ましたことに気づくと、母親はほっとしたように微笑んだ。
「ユキ、気分はどう?」
母親の優しい声が、ユキの耳に心地よく響く。ユキは小さく頷き、かすれた声で答えた。
「うん、大丈夫」
その日から、ユキの周りの世界は少しずつ変わり始めた。
両親は、ユキの身に起こったこと、娘が自らおちんちんを切ったという衝撃的な事実を真剣に受け止め、専門家のカウンセリングを受けることを勧めた。最初は戸惑ったユキだったが、カウンセラーの温かい言葉に触れるうちに、少しずつ自分の気持ちを話せるようになっていった。
カウンセリングを通して、ユキは自分が抱えていた性別の違和感と、誰にも言えずに苦しんでいた孤独を理解してもらった。それは、ユキにとって初めての経験だった。自分の気持ちを否定されることなく、受け止めてくれる人がいる。そのことが、ユキの凍りついていた心を少しずつ溶かしていった。
病院で出会った、同じように性別の違和感を抱える友人たちの存在も、ユキにとって大きな支えとなった。彼女たちは、ユキの気持ちを理解し、共感してくれた。一緒に笑い、悩みを分かち合う中で、ユキは自分が決して一人ではないことを知った。
退院後、ユキは新しい生活を始めることを決意した。両親の理解と協力のもと、性別適合治療を受けるための準備を進めていった。それは、決して平坦な道のりではなかったけれど、ユキの心には、未来への確かな希望があった。
数年後、ユキは街の片隅のカフェで、明るい笑顔を振りまきながら働いていた。長い髪を風になびかせ、可愛らしいワンピースを着たユキは、誰が見ても魅力的な若い女の子だった。カフェには、ユキの明るい笑顔に惹かれた常連客が集い、いつも賑わっていた。
仕事が終わると、ユキは同じように性別の違和感を抱える友人たちと待ち合わせ、近所の公園へと向かった。夕焼け空の下、彼女たちは他愛ない話で笑い合い、それぞれの夢を語り合った。ユキの瞳は、未来への希望に満ち溢れていた。
友人たちと別れ、一人で家路をたどる途中、ユキは暗い路地で突然、見知らぬ男に襲われた。激しい恐怖と抵抗もむなしく、ユキは男に無理やり性的な行為を強いられた。絶望的な状況の中、ユキは一瞬の隙を見逃さなかった。いつも持ち歩いていた小さなナイフを握りしめ、震える手で男のおちんちんを切ったのだ。男の叫び声と、流れ出る鮮血。そのおちんちんを、ユキは信じられないことに、まるで過去の悪夢を断ち切るかのように口に入れ、もぐもぐと咀嚼し、コクンと飲み込んだ。それは、ユキにとって、身を守るための、そして過去と決別するための、壮絶な行動だった。
夜空には、満月が優しく輝いている。ユキは、一人で家路を辿った。足取りは重く、心には深い傷跡が残っている。しかし、その奥には、絶望に屈しなかった、わずかながらも確かな強さが宿っていた。明日もきっと、困難と向き合いながらも、希望を失わずに生きていくだろう。ユキはそう信じて、夜の街をゆっくりと歩いていった。彼女の未来は、まだ見えないけれど、その瞳には、かすかな光が灯っている。
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投稿:2025.04.09
少女はおちんちんを2度切って2度食べた
著者 たべっこ呪物 様 / アクセス 678 / ♥ 4