前作(羅切祭)はこちら
『こんにちは、“噂の小箱コーナー”です。今日はA県の山村に伝わる“羅切祭”をご紹介します。この祭は、よくご承知のように、素っ裸の男たちの中から選ばれた神男が、全身を褌でグルグル巻きにされて運ばれてから、男のモノをスッパリと切り落とされるという、大変過激な祭です。これから、去年神男になられた青野浩さんにお話を聞きします。青野さん、よろしくお願いします。はじめに青野さんはお幾つですか?』
「28歳です。」
『この村のご出身ですか?』
「いえ、すっとN市に住んでいます。」
『N市といいますと、同じA県内ですが相当離れていますね。ご職業は?』
「サラリーマンです。」
『そうすると祭のあとはお仕事は?』
「傷が治るまで1週間ぐらい有給休暇をとりました。その間、あの薬師堂で過ごすんです。それから一旦傷が治った後で、洋式便器での座り小便がやりにくかったので、3ヶ月後に医者で尿道を付け替えてもらって、また1週間お休み。最近神男になった人は、みんなそうしているみたいで、費用は祭の方から出るんです。こっちの方はちゃんと麻酔をかけてもらいましたけど。」
『今回、祭に参加したきっかけはどのようなわけで?』
「実を言うと、今回5回目なんです。学生時代にサークルの夏合宿でこの村に来て、この祭を知って11月に見に行きました。それで一発で魅了されてしまって、それから毎年来るようになりました。学生時代は見物人でしたが、地元の会社に就職して1年目に、欠員分の当日募集があったので思い切って飛び込んで、それから病みつきになりました。」
『病みつきというと、やっぱり去勢願望があったのですか?』
「何ていうのでしょうか・・・それよりも100分の1ぐらいの確率で神男に選ばれて、問答無用で去勢されてしまうかもしれないという、あのゾクゾクする快感ですね。あれが忘れられなくて、外れた瞬間に、来年もまた来るぞと決意してしまうんです。」
『もうちょっと詳しく聞かせていただけますか?』
「祭に出る前日なんか、本来は身を清めているべきなんでしょうけど、どうしてもオナニーなんかしちゃって。それも、これが人生最後のオナニーかもしれないと思うと、もう物凄い快感で。参加者の中には既婚者とか彼女がいる人もいましたけど、話を聞くと前日のセックスなんかもう大変みたいです。」
『既婚者や恋人がいても、参加する人がいるんですか?』
「SM趣味の人が多いみたいですね。それもMのほう。村人の参加者とかにはもちろん求道者のような真面目な方も多くお見えですけど。」
『青野さんは独身でしたよね?恋人はお見えでしたか?』
「いました。今でも付き合っています。」
『この祭に参加することは、お話していたのですか。』
「それが、むしろ積極的に出ろ出ろって。で、本当に去勢されちゃたあとは、良かったねなんて言ってくれて。」
『彼女とのセックスなんかはどうしていますか?』
「ペニバン使えばどうってことないですよ。参加者の中には1年間張形で肛門を鍛えて、性器がなくなっても快感を得られるように鍛錬して来る人もいるそうですけど、そこまでしなくてもと思います。」
『その彼女と結婚されるご予定ですか?』
「もともとあまり結婚生活に興味ないので、彼女次第かな。」
『お仕事や日常生活で変化したことはありますか?』
「やっぱりトイレかな。立小便ができないのでいつも個室に入ることになって、ちょっと不便。自宅ではいいんだけど、外だと男性用の大便所は混んでいたり、汚かったり。」
『職場では皆さんご存知なのですか?』
「知っていますよ。でも男性として生活しているので、それほど変化ありません。でも一度温泉旅行に行ったときは、同僚も興味津々でじろじろ見ていましたね。」
『今日は、どうもありがとうございました。』
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投稿:2003.11.03更新:2022.08.27
神男へのインタビュー(羅切祭の続編です)
著者 名誉教授 様 / アクセス 20230 / ♥ 67