世界観光ガイド・去勢特集
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個人旅行者を対象に、世界の隠れた見どころをご紹介する「世界観光ガイド」シリーズ。
これまでの国別ガイドブックに加えて、事項別シリーズが登場。
いよいよ「去勢特集」発売。君も行って、見て、体験しよう!
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前作「ラスベガスの去勢クリニック」はこちら
(5) シンガポールの去勢刑執行
シンガポールは、厳しい罰則が、犯罪予防につながるとの思想により、ゴミを捨てても懲役、落書きは鞭打刑、麻薬保持は理由の如何を問わず死刑といった厳罰主義に徹して、東南アジア一安全で清潔な国家を実現している。
また、往々にして無罪の立証責任が被告側に求められるなど、西欧諸国の刑事法とは異なった政策がとられている。
シンガポールの最高裁判所は、英国統治時代の1939年に建てられ、コリント様式の円柱と丸いドームが特徴的な美しい建物である。
観光客も内部に入ることができ、特別の場合を除き、法廷の審問を傍聴することも可能。
【↓ 最高裁判所全景】
1階には、「刑事裁判博物館」があって、裁判所の歴史や刑事裁判関係の資料などが常設展示されている。
ここは、「厳罰主義」と並ぶシンガポールの刑事政策のもう一つの特徴、「見せて犯罪抑止」の側面から、実際の刑の執行や刑務所内の様子まで、こと細かな資料が並んでいる。
何と言っても、刑務所の雰囲気を味合わせることによる犯罪防止を狙って、12歳から18歳までの青年を対象にした、「刑務所体験ツアー」まで行う国である。
【↓ 見学者のほぼ全員が希望する首枷体験】
【↓ 金属製の口枷の体験もできる】
【↓ 苦悶の梨も体験できる。大(主に膣用)と小(肛門及び口用)が用意されている】
【↓ 刃の重量では世界最大級のギロチンは血の痕も残っていて大迫力】
シンガポールの独特の刑罰として有名なのは、旧宗主国の英国から持ち込まれた鞭打刑。
鞭は革製で、長さ90cm、太さ1cm程度のものだが、大人でも10回を超えると失神するという。
刑を受けた後、一週間は仰向けに寝られず、尻の傷は一生消えないとまで言われる。
シンガポールでは7歳以上は刑事罰の対象になるので、少年でもこの刑を受けることが多いという。
博物館内には、この鞭打台の実物が展示してあって、希望者は体験して見ることもできるとか。
但し1回に限るように注意書きがある。
【↓ 鞭打体験中の写真】
【↓ 鞭打体験の場合の体験前後の臀部の比較】
【↓ 実際の鞭打刑の場合の執行前後の臀部の比較】
【↓ 社会科見学で来て鞭打体験をした少年たち】
【↓ 実際の鞭打刑の執行と執行後の臀部の画像の展示】
シンガポールにおいて、もう一つ特徴的な刑罰は、男性犯罪者への去勢刑である。
これは英国起源ではなく、中国の宮刑の制度が持ち込まれたものであることは、容易に想像がつく。
去勢刑を受けるのは、原則として性犯罪者。睾丸だけでなく性器全体を切除される。
この理由は、女性を強姦するような犯罪者は、陰茎が無くなるのは死ぬよりもいやなことのはずなので、陰茎を切り落とした方が、死刑より犯罪抑止になるという理由と、犯人の生殖器を全て切り落として不具者としてしまえば、もう二度と強姦しようとしても不可能になるわけで、必要な道具さえ取ってしまえば「再犯防止」は確実だからとのことである。
最高裁判所は最終審であるため、判決後はその場で手術が行われる。
囚人は腰椎麻酔を打たれ、木製の椅子に股を開いて縛りつけられる。
下半身麻酔なので、意識はしっかりしてして今にも泣きそうな顔をしている。
囚人の股間部がよく見える足元の側には、希望者から選ばれた5人の立会人と1人の検察官が白衣を着て座っている。
まず、看護婦が囚人の陰毛をすべて剃毛する。
いて、囚人の顔面に酸素マスクが当てられる。
医師は陰茎周囲の腹部の皮膚を丸く切開し、陰茎の根元を陰茎脚を骨盤から剥がして、陰茎海綿体を全て除去する。
尿道は途中で切断して会陰に誘導して縫合する。睾
丸は陰茎を切除した傷口から精索を引っ張って取り出し、睾丸組織全部を剔出する。
法律で定められた性器の切断範囲は、「陰茎と両方の睾丸を除去する」としか決められていないため、陰茎を腹の皮膚の部分から単純に切断しても合法であるが、腹腔内に残された海綿体を刺激して自慰ができるので、立会人から異議が出ることもあって、ほとんどの場合、この完全切除術が行われる。
【↓ 去勢刑手術前の準備光景】
【↓ 手術中の光景は公開される】
切除された生殖器組織は、皿に載せて立会人に廻される。
立会人は組織を実際に手で触れて、確かに男根が切除されたことを確認する。
切除された生殖器組織は、ガラス瓶のホルマリンに漬けて、立会人により封印される。
立会人と検察官の承認が出ると、医師は、囚人の下腹部の陰茎が失われた傷口を、陰嚢の皮膚を上に延ばして、一文字に縫合した。
立会人が手術台に近づいて、その手術痕を間近に確認して、刑の執行は終了する。
切断された生殖器は、特殊な加工が施されて「刑事裁判博物館」で公開されている。
古いものは乾燥標本に、1960年代からはホルマリン保存液に漬けられてガラス瓶で保存されている。
また2000年以降は、プラスチネーションと呼ばれる特殊な樹脂加工を施されて、常温で空気中に置かれているにもかかわらず、切断直前の状態のままの姿を保っている。
かっては陰茎部分だけの保存であったが、2005年の取扱規則の改訂で、今後は睾丸が入ったままの陰嚢と一体となって保存展示されることになり、その第一号が最近公開されて話題となっている。
【↓ 展示されている囚人の性器~左は乾燥標本/中は保存液漬/右は樹脂加工】
展示されている性器には、宮刑を受けた年月日の表示があるだけで、個別の囚人の名前は付されていないが、それでも衝撃的で、犯罪抑制効果は十分と思われる。
囚人は、傷が癒えるまでの間、去勢刑受刑者専用の独房、通称「宮刑独房」で過ごす。
ここは、手術を受けた部位のケアにおいて、看護人がいちいち独房に入らなくても行えるよう、股間部が常に独房の外部に露出するように工夫された、特殊な構造となっている。
この「宮刑独房」の歴史や、現在の写真も「刑事裁判博物館」に展示されている。
また、去勢刑を受けた囚人は、傷が癒えて釈放されてから、既にプラスチネーション加工が終わって「刑事裁判博物館」公開されている自分の性器を確認することになっている。
【↓ 40年前の宮刑独房を描いた絵画】
【↓ これも古典的な宮刑独房で拘束は縄を使用】
「宮刑独房」は多数の部屋が用意されているが、そのうち約半数が近代的タイプで、残りが標準タイプとなっている。
【↓ 近代的な宮刑独房を描いた絵画】
【↓ 現在の標準的な宮刑独房の写真】
【↓ 現在の標準的な宮刑独房を上から見た写真】
この宮刑独房も見学できる。独房から2メートルぐらいのところに見学コースがあり、誘導ロープで区切られているだけ。
囚人の何もなくなった股間部や、傷痕が治癒していく様子も比較観察できる。
最新の宮刑独房は外部への露出が大きく、監房内は頭と両腕のみになりつつあるので、宮刑独房のガラス窓からは、囚人の顔もばっちり見えてしまう。
【↓顏と窓が接近した宮刑独房と見学コース】
この宮刑独房の体験ができるコーナーも設けられていて、囚人と同じように股間を晒しながら閉じ込められる経験を味わうことができる。
宮刑を受けた囚人と違って男性器はそのままだが、股間の剃毛と尿道へのカテーテルの設置は同じように行われ、見学者に股間が丸見えになるのも同じである。
体験専用の宮刑独房も用意されているが、そこが使用中でも一般の宮刑独房を使っての体験も可能で、その場で申し出ればすぐに体験できる。
時間は24時間コースと72時間コースが用意されている。
【↓囚人と同じ宮刑独房の体験ができるコーナー】
去勢の傷口が治癒すれば、「宮刑独房」を出てカテーテルを抜くが、そのとき小便が勢いよく出ることが多いので、排水溝がある専用室で行う。
【↓ カテーテルを抜く直前】
【↓ 去勢刑を執行されてからアメリカに帰国した青年】
ただし、7歳以上15歳以下の少年に対しての「去勢刑」には陰茎切断はなく、両方の睾丸摘出だけである。
また、18歳以下の少年から切除された性器は、保存はされるものの、現在は一般公開の対象となっていない。
「刑事裁判博物館」の開館時間は、月曜から金曜が午前8:30から午後5:00まで、土曜が午前8:30から午後1:00まで。
行き方は、MRTでシティーホール駅下車、セントアンドリューズ・ロードを徒歩ですぐ。
▲▽▲▽▲▽▲▽ 読者からの耳より情報 ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
法廷に傍聴に入ったら、たまたま14歳の少年に「去勢刑」が言い渡されていました。
判決後、直ちに4本の足にベルトが付いた、体操競技の鞍馬のような台が運び込まれました。これが、この国で少年の睾丸を切除するのに使う標準的な手術台であるとのことです。
抵抗する少年が、看守によってこの台にうつ伏せに押さえつけられ、手足を4本の足のベルトに拘束され、ズボンとブリーフが引きずり下ろされると、臀部と性器が露出しました。
【↓ 14歳以下の少年に対して執行される睾丸摘出刑の準備】
医師は、少年が暴れるのも一切構わず、麻酔を打ちました。それから、陰嚢の上方を縦に2㎝メスで切れ目を入れ、陰嚢をきつく握ると、切り口が目のようにパッチリ口をあけ、睾丸が白い色の顔を見せます。
医師が切り口を左右に強く拡げ、陰嚢を絞め上げ、無造作に指を突っ込むと、圧迫された睾丸が外に跳び出してきました。
【↓ 14歳以下の少年の睾丸摘出刑の執行中の写真】
医師はそれを摘んで、一緒に引き出された精索を睾丸の上で縛ってから切断し、そして抜いた玉の代わりにシリコンゴムで作った偽睾丸を押し込みました。この国の法律では、15歳以下の少年は、睾丸を抜いた場合、偽睾丸を入れる規則になっているとのことです。
本物の睾丸は身体から切り離され、2個ともわずか10分で、血液の供給が絶たれた立派な標本になりました。その後、傷口が縫合され、いとも簡単にこの少年の去勢刑の執行が完了しました。
(2004年春~北九州市・安田弘道)
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世界観光ガイド・去勢特集(6)~インドのカーリー神殿の生贄はこちら
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投稿:2006.06.26更新:2022.09.23
世界観光ガイド・去勢特集(5)~シンガポールの去勢刑執行
挿絵あり 著者 Castrato 様 / アクセス 124892 / ♥ 285