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同窓生パーティ◆PART5〜デイ・アフター・トゥモロー◆
手足を拘束されたまま内診台の上で過ごした2日間は正直辛かったが、いよいよ解放が近いと分かってもワクワク感は全然なく、僕は大きく膨らんだ不安に押し潰されそうだった。
他の4人もどうも同じ気持ちらしく、緊張感が電波のようにピリピリと伝わって来るようだ。
加藤君が最初に僕のところに来て、ちょっと動かすよと言ってから、内診台の横にあるハンドルを回すと、背中の板が45度ぐらい傾いて、僕は上半身だけ起き上がったような姿勢になった。
でも、仕切りのカーテンがそのままなので、下半身を見ることはできない。
加藤君は、他の4人も同じような姿勢ししてから、まだ包帯してるから分からないだろうけどねと言いながら、仕切りのカーテンを次々開けていった。
すると、全員の大股開きで固定された両脚の間に、それぞれ大きな姿見が用意されていた。
自分の下半身を上から直接覗くだけではなく、鏡を使って真正面からも見ることが出来るわけだけど、包帯の上からではどのような手術だったのかよく分からない。
それというのも、拘束されている間の排尿のために、全員尿道カテーテルを挿入されていたし、包帯を取り替えるときに巻き方を工夫したのか、全員の股間が同じぐらい膨らんでいたからだ。
加藤君が、さあ包帯を取る順番を決めよう、これもくじ引きでいいねと言って、自分で持ってきた箱の中の紙きれを1枚取り出した。
2日前に手術内容を決めたときのような厳正なる抽選とは違ったが、順番決めるだけだから、みんなどうでもいいやという感じだった。
最初は高木君が当たった。全除性術が一番すっきりしていていいなんで言ってた彼だったが、包帯を解いていくと、そこには根元から2センチぐらい残されたペニスの切り株が現れた。
陰嚢は無傷だ。高木君は陰茎部分切断術を引いたらしい。陰茎は半分ぐらい残すとか聞いていたが、そうも3分の2ぐらい切られている感じだ。高木君は黙って苦笑いをしていた。
次は犬養君だった。包帯の下から現れたのは、完全に残ったペニスと完全に無くなった陰嚢だった。どれでも良いと言っていた犬養君は、タマヌキ去勢を引いて、フクロも一緒に切り落とされたらしい。
次は僕だった。包帯が少しずつ巻き取られていく。まず自分の陰嚢が無事なのがチラッと見えてほっとしたのもつかの間、尿道カテーテルがその陰嚢の下がら出ていた。陰嚢の上が見え始めるとそこには突起物は何も無くて、真横に皮膚の縫い目があるだけだった。
僕は陰茎全切除術を引き当ててしまったわけだ。僕は思わず叫びたくなるのをぐっとこらえて、力なくうなずいた。
残るは松下君と鈴木君。このどちらかが包茎手術で、どちらかが全除性術のはずだ。4番くじは松下君に当たった。彼は包茎手術希望だったはずだが、包帯を少しづつ取っていっても何も現れてこない。
包帯が全部無くなってそこに現れたのは、僕よりノッペラボーで何も無くなった下腹部だった。松下君はもうパニックで、わあーと叫び声をあげたが、残りの4人の視線に気付いて静かになった。
去勢を言い出した鈴木君が最後に残ったわけだが、結果は見るまでもなく包茎手術で決まっている。でも一応包帯がなくなってみるとそこに現れたムケチンは、元々の鈴木君の逸物より相当巨根になっているように見えた。
どうも手術のときに、シリコンか何かを注入されている感じだ。
加藤君が念のため確認してと言って、例のアミダくじを持ってきた。僕の4番の線をたどると、確かに陰茎全切除術につながっていた。
それから4日間、僕たち5人は元の医院の病室で療養してから解散した。長い長いパーティだった。
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投稿:2010.09.28更新:2024.05.31
同窓生パーティ◆PART5〜デイ・アフター・トゥモロー◆
著者 名誉教授 様 / アクセス 19919 / ♥ 52