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同窓生パーティ◆PART4〜オペレーション◆
5つの内診台の上には、は左から松下君、鈴木君、僕、犬養君、高木君の順で、仰向けに寝かされている。
そういうわけで僕がくじを引いたのは3番目だった。
加藤君は僕が引いた4番の番号札を、僕の手首ではなくて足首に着けた。
両手首と腹部がベッド本体に、両膝は内診台から出ている脚を持ち上げて開かせる台に固定されているので、足首はほとんど動かせない。
でも顔を動かすことはできて、僕と左右の鈴木君や犬養君との間には、カーテンが無いので、様子を見たり話したりすることは可能だ。
全員の足首に番号札が着いたので、加藤君はちょうど僕たちの臍の上の位置に、目隠しカーテンを引いていく。 カーテンは身体に当たる部分だけうまくくりぬかれていて、僕たちからは下半身が見れなくなった。
5枚のカーテンには隙間があまりなく、僕の位置から他の4人の下半身の様子を見ることもちょっと難しい。
へえ良く出来てるなあと松下君が感心していたから、彼の位置からもそうなんだろう。
加藤君が、それじゃアミダくじをオープンするよと言って、壁に貼った紙の隠していた部分を開いたようだ。でも紙はカーテンの向こうに貼られているので、僕たちは、今はその結果を見ることはできない。
加藤君の彼女も手術を手伝うようだ。看護師はいないし、大手術なら2人の医師が必要なんだろう。
加藤君は、時間は同じようにするね、時間で手術の内容がすぐに分かるとつまらないからなどとと言う。麻酔が効いている時間は十分余裕があるから大丈夫とも言っていた。
番号札の1番は右隣の犬養君だった。手術も彼が最初のようだが、カーテンの向こうの気配でなんとなく手術中だと分かるだけで、彼によると感覚は全くないそうだ。
続いて2番の松下君、3番の高木君が終わって、いよいよ僕の順番だった。 目隠しカーテンの向こうに加藤君と彼女がやってきたのは分かるし、2人の話声も聞こえるけど、犬養君が言うとおり、痛みどころか触れられている感覚も全然無かった。
時間ははっきり分からなかったけど、自分としては相当たったなと思ったころ、加藤君が縫合が終わったので包帯を巻くというような意味のことを言った。
でも包帯を巻かれている感覚も全く無かったが、最後の処置も終わったらしく、2人はラスト番号の鈴木君の方に移動していった。
それから長い時間がたった気がしたけど、実際は僕の手術と同じぐらいだったのかもしれない。
加藤君が、全員終わったよ、2日後に包帯取るまでこのままにするから、今日はゆっくり休んでと言った。
包帯の上からでもどうなっているのか見たかったけど、ふくらみを見ると若ちゃうかもしれないからねと加藤君に断られた。
2日間の食事は彼女が運んでくれるけど、両手が拘束されていて使えないので流動食みたいなものになるらしい。
包帯を取ったあとも入院を続ける場合は、普通の病室に戻るそうだ。
鈴木君と高木君は自分たちが経営している会社が気になるので、ヘッドホン式の携帯電話で、部下に連絡して指示を与えていた。日頃の実務は社員任せのようだ。
僕は当分バイトの予定なし、松下君もスイミングはオフシーズンでプール工事で休みとのこと。犬養君も大学院生なのでみんな2週間ぐらい休んでも大丈夫な時期なのは偶然だったのだろうか。
こうして寝かされたまま2日間過ごすと、酔いがさめたせいか、あの試薬の効果が無くなったせいか、なんでこんなことになっちゃんたろうという後悔の気持ちが少しずつ湧いてきた。
ほかの4人もそうらしく、会話の端々にその思いが聞き取れたけど、はっきり口に出して言うのはいなかった。
ひょっとsたら包茎手術だけで終わっているかもしれないということもあったんだろうか。
そうこうするうちに2日間が過ぎて、包帯を取られた自分の股間部と体面する日がついにやってきた。
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投稿:2010.09.25更新:2024.05.31
同窓生パーティ◆PART4〜オペレーション◆
著者 名誉教授 様 / アクセス 19050 / ♥ 57