初めての方は古城の中から◆PART1〜バブルの果て◆からお読みください
この作品は古城の中から◆PART4〜内覧会スタート◆からの続きです
さてここで、体験コースをご紹介しよう。個別の拷問体験を一つだけ選んで体験できるものもあり、入門編としては「鞭打ち体験」「全裸晒し刑体験」などソフトなものがあり、ハードなものでは「焼印体験」「宮刑体験」などもずいぶん人気を博している。
受付に体験者を配置していて、懇切丁寧に説明してくれるのも魅力だ。
なお、宮刑体験を受けた青年は、ちょうどこんな感じになるのが普通だ。
しかし、やはりメインをテーマパークにするためには、乗ったままで一通り体験ができるコースが整備され、AコースとBコースが試行的にオープンしている。体験者は個室になっている更衣室で素っ裸になってジベットに入る。このジベットは両腕と両脚が分かれるようになっていて、体験者の体型にぴったりのものが用意される。
体験者がジベットの中に入ると、まず両手首と両足首に枷が嵌められる。体験者の四肢が固定されたことを感知したジベットは自動的に檻が締まり、更衣室の前の扉が開いて出発である。ジベットは3本の棒で吊るされていて天井のレールに沿って動いていく。一列に並ぶので混んでいると前のジベットの体験者の背中が見える。
最初は火焙体験。真下で炎が燃えている灼熱地獄を通過する。左右の壁からも炎が出ていて本当に火刑をされている気分になる。
続いて水責。身体を冷やす意味もあって、巨大な水槽にジベットごと頭まで漬けられる。
更に鞭打。ジベットは隙間が多く特に臀部は剥き出しのため、左右の壁に備えられたローラーに付いた鞭が、容赦なく体験者の身体に食い込む。鞭は最初はバラ鞭、続いて一本鞭、最後は鉄の棘付きの鞭とハードになっていく。
鞭打が終わるとジベットの両脚部分が開いて、体験者は強制的に「人」の字の開脚姿勢を取らされる。下に待っているのは三角木馬である。開脚したジベットの股間部は檻の枠がないので、会陰部は三角木馬の先端が直接触れることになる。三角木馬は最初は鈍角であるが、移動するに従い3段階で鋭角のものに変わり、載せ方も天井から落とすような方法になる。
三角木馬が終わると、ジベットの両脚が閉じられて、元の姿勢に戻る。次は前後に扉がある独立した部屋で、ここは待機室であるとともに高温サウナになっており、イギリスの流刑地で使われた汗を搾り取る「搾汗箱」の体験をすることになる。
最後はジベットの両脚と両腕が全て分かれて、体験者は「大」の字にさせられる。前方に行き止まりの壁と「X」の字型の十字架の形をした磔柱が見える。磔柱は5本用意されていて、天井のレールは分岐してそれぞれの磔柱の前まで伸びている。
Aコースは、人型吊檻のジベットに乗って遊園地の乗り物のように自動的に移動するようになっている。
ジベットは途中で180度反転して十字架に体験者の背中を密着させる。するとジベットに固定されていた両手首と両脚首の枷が今度は磔柱に固定される。ジベット本体が開いてそのまま壁から離れると、十字架に体験者が取り残される。が、すぐに壁の一部が抜けてそのまま磔柱とともに反転する。
壁の反対側は一般の見学者も出入りするエントランスの吹き抜けの2階部分で、体験者はそこで大股開き全裸ハリツケ姿の晒し者になるわけである。
ただし、ジベットの種類によっては股が開かないタイプもあるので、その場合は直立不動の姿勢での晒し者となる。
この晒し者になっている時間は、次の次の体験者を乗せたジベットが搾汗箱を通過するまでとなっていて一定せず、スリリングである。
やがて時間が来ると体験者はスタッフによって解放され、裸体を隠す短パンを渡されて、自分の更衣室に戻る。女性の体験者にはTシャツも渡されることになっている。
なお、現在は最初のジベットに乗るところと、最後の十字架へに受け渡しの部分が未調整で、まだ動いていない。
Bコースは、ダッキングスツールという西洋の水責め椅子に乗って移動する。体験者はやはり個室の更衣室で一旦全裸になってから、口にスコールズブライドル即ちガミガミ女の口枷という舌を押さえる突起が付いた鉄製の口枷を嵌め、股間部には金属製の貞操帯を着用する。この貞操帯は男性用と女性用が用意されていて、前陰部は完全にガードされるが、肛門の部分には大きな穴が開いている。
用意ができるとダッキングスツールに腰掛ける。椅子は両腕は肘掛に、両足首と胸は椅子本体の座面や背もたれに固定され、貞操帯と口枷もそれぞれ椅子とリングで連結されて、体験者は身動きができなくなる。
ダッキングスツールはやはり天井から吊るされて移動する。更衣室の扉が開いて出発すると、最初からまず水責である。ジベットの水責めと違って水中に叩き落される感覚であり、口枷の影響もあってかなりハードなものとなる。
なお、ダッキングスツールにはコンパクトタイプもあって、こちらは椅子に座るのではなくいわゆる体育座りで入ることになる。
一般的に男性は椅子タイプ、女性はコンパクトタイプを選ぶことが多い。
次は汚物責、大きな汚物槽に今度はゆっくりじわじわと首のあたりまで漬けられる。汚物が口に入るわけではないが、臭気と不快感はかなりのものとなる。
続いて汚物の洗浄も兼ねて冷水、熱湯、氷水、冷水に連続して漬けられる。それぞれの間には高圧水によるシャワーもある。これにより、枷や貞操帯の隙間に入り込んだ部分を除いて、身体の汚物がほぼ洗い落とされる。
身体がきれいになると、ダッキングスツールは審問椅子の上に移動してそのまま下される。審問椅子は無数の棘が植えられた椅子で、ダッキングスツールは金属製だが骨組みだけなので、隙間から棘が直接肌に突き刺さる。貞操帯で固定されているので、腰を浮かせて逃げることもできず、お尻に長い棘が突き刺さっていく。
ダッキングスツールが持ち上げられて審問椅子から解放されると、ユダの揺籠が待っている。前方には巨大な円錐形の突起物が床から突き出していて、ダッキングスツールはその上で止まり、徐々に下に降りていく。突起物はちょうど体験者の肛門の真下にきて、貞操帯の後ろの穴に侵入し、そのまま体験者の肛門から直腸に侵入していく。突起物の先端からは常に潤滑液が出ているので、挿入は見た目よりスムーズであるが、体験者の違和感はかなりのものである。ダッキングスツールは何回か上昇下降するので、突起物もそれに合わせて肛門を出入りすることになる。
最後にもう一度、ダッキングスツールが四角いの小振りな水槽の中に落とされる。するとダッキングスツールを吊っていた金具が外れ、水槽が動き始める。その間水中に放置された体験者は呼吸することができない。
水槽は中が良く見える強化ガラスでできていて、ジベットと同じエントランスに出てくる。ここで水中で苦しむ様子を一般客にしばらく鑑賞されてから、スタッフが水槽の水を抜き、扉を開けて体験者を解放する。全身びしょ濡れの体験者には、身体を隠すバスタオルが渡され、やはり更衣室に戻っていくことになる。
こちらのコースも、貞操帯とダッキングスツールとユダの揺籠の部分の整合性の微調整が残っていて、体験は始まっていない。
Cコースは現在設計中である。立った状態で周るAコース、座った状態で周るBコースに対して、仰向けに寝た姿勢で周ることになっているそうなので、大いに期待して待つことにしよう。
さて、大広間では講演会が始まるようだ。演題は「身体刑の歴史と実証」。会場での実演もあるということだ。これは楽しみである。
(PART6に続く)
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投稿:2014.02.02更新:2022.08.25
古城の中から◆PART5〜体験コースご案内◆
挿絵あり 著者 名誉教授 様 / アクセス 37159 / ♥ 153