擬似ブルマ体験の悲劇 ID:1482840765

著者:やかん

序章「背景」

男女の出生比率の是正のため、小学生男児にブルマ検査が開始されて数十年後。ブルマ検査とは別に、一度切り離された男性器を再び元の体に再接合させる技術が開発された。これはただ再接合させるだけではなく、機能も再生させることができる画期的な技術であった。
しかし、いつでも都合よく再接合できるというものではなく、切り離された男性器の寿命は約一ヶ月。専用の保存用の特殊なガラス製容器に入れられた状態で、徹底した温度、湿度の管理が行き届いた部屋に保管する必要がある。
この技術を用いれば上記の期間内であれば、仮にブルマを宣告され施術を受けた者を再び男に戻すことができるが、ブルマ宣告された者の男性器は処分されるか、標本化のための保存処理をされてしまうため、ブルマの再男性化は行われていない。

 上記の新技術は、最終の6年生のブルマ検査に合格した男子全員にほどこされることになった。その理由は以下のとおりである。
・男子に一生のうち一度は女性を経験させ、女性の立場、気持ちを理解させる。
・これは女性、ブルマに対する偏見、暴力抑止を目的とする。
・男性器を再接合させる必要性から、男子の女性期間は最大でも1週間とする。
・女性期間、および終了後にブルマを希望したものにはブルマ転向もできる。

かくして、合格男子の女性体験は義務化された。

第1章 「ブルマ体験」

 僕はリョウスケ。この夏のブルマ検査で合格になり、夏休みを利用しての擬似ブルマ体験のために1週間研修所にやってきた。研修所は市内のいたるところにあり、市内の小学校に通う合格者男子がランダムに振り分けられてきている。
このため、知らないやつのほうが多かった。僕が配属されたのは、市のはずれにある川岸の研修所だった。仲間は約30人の小さな場所だった。河川工事のため重機を載せた車やダンプカーが研修所の横の道をひっきりなしに走っているので少し騒がしい。

 研修所につくと、すぐにブルマ施術が施された。自分の股間からオチンチンがなくなってしまったことにショックを感じたけれど、1週間たてばまた男に戻れるので、ぐっと涙をこらえて耐えた。
 切り離された男性器は専用の特殊ガラス瓶に入れられ、研修所の保管庫という特殊な部屋にしまわれてしまった。

 擬似ブルマになった僕たちはそれからの1週間は女子(ブルマ)として扱われた。
 1日目は本当のブルマと同じように男子と女子の違いや、言葉使い、トイレなどの訓練。オチンチンがなくなったとはいえ男の子の僕たちは、トイレが面倒くさかった。
 2日目から3日目は研修所で普通に日常を過ごしてみるという内容。
擬似ブルマになって男子のときとは体力が違うのか、疲れやすくなったり、すぐに息が切れてしまった。
 4日目と5日目は体育。
運動には自信があった僕だったけど、男子のときと同じ運動量は無理。持久走も男子のときとはまるで違った。
 6日目はわずか数日の擬似ブルマの体験だったけど、そのことをレポートにまとめて提出。午後に行動に全員集められた。

第2章 「午後の悲劇」

 行動に集まると、研修所の主任教師からお話があった。
「皆さん、擬似ブルマよくがんばりました。主な研修は今日の午前でおわりです。明日は最終日なのでお医者様があなたたちの体にまたオチンチンをもどしてくれます。」
この言葉を聞いて僕たちはみんな胸をなでおろした。
「午後はフリータイムにします。1週間一緒にいた仲間とも最後ですから何かやりたいことはありますか。もう午後からは女の子扱いはしませんから、どんなことでもいいですよ。」

 結果的に僕たちはサッカーを選んだ。まだブルマの体なので少しきついけど、久しぶりに男の子をすることができることで胸が高鳴った。
 運動場というには狭すぎる研修室の庭で、小さなコートを書きその中で思いっきり駆け回った。・・・そのときだった。
 一人がゴールに向けてシュートを放ったとき、ボールは無残にもゴールポストにはじかれ、研修所の横の道に飛んでいってしまった。
 そのときちょうど通りかかったトレーラートラックのフロントガラスにボールが直撃。バランスを失ったトレーラートラックは側溝に脱輪。荷台に積んでいた重機が滑り落ちると、無人のまま暴走し、研修所に突っ込んでしまった。
 重機が突っ込んだ場所は保管庫だった。

「嘘!」
「そんな・・・。」
すぐには目の前での出来事が信じられなかった。

 急いで僕たちが駆け寄ると、重機は壁を突き破り、中にあった特殊なガラス瓶をみんな粉砕して沈黙していた。
床一面にオチンチンとタマタマが散らかっていた。
みんなですぐに拾い集めたけど、どれが誰のオチンチンとタマタマなのか見分けがつかない。
すぐに先生たちがお医者様を呼んだけど、すでに手遅れだった。

第3章 「最終日」

 この日は本来なら男の子に戻る日のはずだった。しかし、昨日の一件で僕たち全員のオチンチンとタマタマはすべてつぶれてしまった。
 保存処理もできないほどにつぶれてしまっていたので、腐敗防止ということで、解散前に全員が庭に集められると、そこで僕たちのオチンチンとタマタマは一箇所に積まれ、野焼きにされることになった。
 本来またもとの体に戻るはずであった男性器が持ち主の目の前で焼かれていく。ものすごく残酷な光景だった。
 ある者はその場にしゃがみこみ嗚咽して、またある者は自分の股間を押さえて泣いていた。僕もこらえきれずに気がつけば声を上げて泣いていた。
 野焼きが終わると、擬似ブルマの研修は解散となった。

第4章「その後」

 結局、オチンチンとタマタマを失ってしまった僕たちは、「研修でのブルマ志願者」という扱いでブルマに編入になった。
 8ヵ月後、僕は中学生になった。ブルマ検査のとき合格した同じ学校の仲間はみんな研修後男子に戻った。あの研修所に行った僕だけがブルマとなった。
現在は、かつては同性だった現在の異性を、少しうらやましく思いながら中学生をがんばっています。

オシマイ

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